中国産松茸の入荷状況に異変が!?

一般的にはあまり知られていませんが、中国産マツタケが安いのが7月から8月なのです。

ところが今年は、8月になっても入荷量がとても少なく、1kg原体(発泡スチロール箱入りの通関したままの状態)で売られているものがないのです。

価格も1kg 15000円から25000円くらいと、この例年の時期にしたら2倍近い相場です。

予想される理由は?

 1.天候不良(少雨や低気温または高気温)
 2.中国国内消費の拡大

相場が高いのに、これほど入荷が少ないということは 、おそらく「1.天候不良」ではないかと思います。

数年前にも、今年と似た入荷状況の時がありましたが、その年の中国産松茸は不作だったように思います。

今年の松茸相場には警戒が必要ですね。

中国産松茸はどこで採れるの?

中国産といっても、中国はとても広く地域によって収穫時期が異なります。

雲南省から始まって(雲南省は中心的な産地なので6月から11月まで入荷があります)、四川省、東北部に位置する吉林省、黒竜江省などからも入荷があります。

東北部に位置する吉林省、黒竜江省は、松茸シーズンでいえば後半の産地となります。

この吉林省は北朝鮮の北側にあり、北朝鮮産の松茸とほぼ同じです。おそらく山の裏表で同じ産地と言えるでしょう。

吉林省産の松茸は、日本産の品種に近いそうで、非常に香りや触感が似ており、他の中国産より高値で取引されています。

北朝鮮産については、ここ数年経済制裁のため入荷していませんが、以前は非常に人気があった産地です。

話は脱線してしまいましたが、中国産松茸の第一走者は雲南省です。
なかでもエベレストに代表されるヒマラヤ山脈の東端は、中国の雲南省に接しているため、ヒマラヤ山麓産の松茸が夏場入荷してくるのです。

また隣接する貴州省やチベットからも出荷があるようです。

おそらくミャンマーとの国境当たりの山で、たくさん採れるのではないかと思います。

例年だと、この時期非常に入荷量が増えるのですが、 松茸というと秋の味覚というイメージがあるので、真夏の7月8月に食材として使う方は少ないのです。
ですから、安いというわけです。

今年の収穫量が心配ですが、今後もう少し入荷が増え、相場も落ち着くのではないかと期待しています。

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