梶の葉は七夕の季節の飾り葉です

七夕のころ、料理に梶の葉がよく使われます。
まちろん食用ではなく、飾りとして。
とても変わった形をしているので、一度見れば覚えられるはずです。

日本料理は季節感を大事にする料理で、食材はもちろん、器や盛り付け、全体の色などで味以外の見た目も大事にされています。

さてこの「梶の葉」ですが、なぜ七夕のころに使われるかというと、今では短冊に願い事を書きますが、平安時代のころは、梶の葉に書き記したそうです。

また 芸事の上達や恋愛成就を祈願して 、7枚の梶の葉に歌を書いて供えるという習慣もあったそうです。

昔は紙が高価なものだったので、木の葉に文字を書くのは珍しいことではなく、京都の貴船神社では 草木の葉に願い事を書いて結び文にしたそうです。

また同じく京都の總神社は常盤御前が牛若丸を出産した場所としても知られていますが、こちらには「恋文の樹」があり、こちらのタラの木の葉で恋文を書いたとの言い伝えが残っています。

總神社 恋文の樹 タラの木の葉

そんなロマンチックな梶の葉ですが、家紋や神紋に使われていることも多く、諏訪大社の神紋にもなっています。

この時期関西では、徳島県の山間部にある上勝町で栽培された梶の葉が入荷しています。料理の皿に用いることを前提に栽培されているので、なにかと安心して使えます。

7月に日本料理を食す機会があれば、是非梶の葉を探してみてください。

ちなみに梶の葉などの葉っぱ食材(食べられないけど)は、あまりセリ台には流れてこず、その大半が別注となっています。

一時は「おばあちゃんの葉っぱビジネス」なんていってテレビでもよく取り上げられましたが、料理界にも流行があるのか、ここ最近は「葉っぱ」は下火です。

1パック10枚入りで、だいたい350円~400円程度で販売してます。







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